翻刻
【右丁】
のせ残(のこ)らす合(あは)せ置 七時(一に八時)はなすへし
右七時はなし男ひるをは捨(すて)女ひるばかり
残し紙の両(りよう)はしを持(もち)ぶらさけごは〳〵と
ふりあふけは小便(しやうべん)するなり小便して後
種紙へうつし四方(しほう)へ定木(ちようき)を置蛾の外へ
出さる様にすへし
但種を産(うま)する時 扇(あふき)にて折々(おり〳〵)あふくへし
【左丁】
戸窓をひらき風(かせ)を入へし
一夜る四時(一に五時)まて種をとり其後蛾を捨へし
種とり仕舞(しまい)なはほこりを吹払(ふきはら)ひ戸 障子(しやうじ)
の際(きは)へ立かけ置へし
種の目利(めきゝ)
一上種は桔梗色(ききやういろ)にて中くぼに白粉(しらこ)をふき
つやよく行儀(きようき)正(たゝ)しく地(ち)のしまりよくさは
現代語訳
【右丁】
のせ残らず合わせ置き、七時(一に八時)に離すべきである。
右の七時に離し、雄蛾をば捨て、雌蛾ばかり
残し、紙の両端を持ちぶら下げてごわごわと
振り仰げば小便をするのである。小便をした後
種紙へ移し、四方へ定木を置き、蛾が外へ
出さないようにするべきである。
ただし種を産む時、扇にて時々あおぐべきである。
【左丁】
戸窓を開き風を入れるべきである。
一 夜四時(一に五時)まで種を取り、その後蛾を捨てるべきである。
種取り終いならばほこりを吹き払い、戸・障子
の際へ立てかけ置くべきである。
種の目利き
一 上種は桔梗色にて中くぼに白粉を吹き、
つやよく行儀正しく、地のしまりよく、さわ