翻刻
ものなりこれ湯の相応せるなり大吉
事なりかまはずともいよ〳〵入湯すへし
又|楊梅瘡(やうめいそう)【なんばがさ】下疳(けかん)の類又は痔脱肛婦人(ぢだつこうふじん)
の帯下(たいげ)【こしけ】下部(げぶ)の病症(ひようしよう)などの類の病人
入湯後四五日たちて毎日|下血(げけつ)すること
あるものなりこれ驚(おとろ)くべからす尤(もっとも)そ
のくだるにもくだり様によりて万一は
湯の不相応にてくだる症もあるゆへ
に一概(いちがい)には決定(けつしよう)なしがたけれ共おゝくハ
これ多年(たねん)の瘀血温泉(をけつおんせん)に滾動(こんどう)せられ
てくだることなれは十分(しうふん)相応の症(しよう)にも
ある事なり兎角(とかく)左様の時は惣躰(そうたい)の様(やう)
体気分食事等(だいきぶんしよくじたう)を引あわせ考(かんか)へて善(せん)
悪(あく)をさだむべきなり又|淋疾(りんしつ)の人入湯
後いたみいよ〳〵 強(つよ)くなりて小便(しようべん)血を
くだす事ありこれもそれとおなし