翻刻
忌(い)むへし又すき腹(はら)に浴(よく)すべからす食後(しよくご)
早々(さう〳〵)もよろしからす又気めくり食すゝ
むとも大食(たいしよく)すへからす生冷(しようれい)の物を食(しよく)す
へからすとくと煮熟(にしゆく)したる物ばかり
食(く)ふへしおもき物|食(く)ふへからす性軽(しようかる)
き魚鳥(きよてう)少つゝ食(く)ふへし時に近所(きんじよ)へ 歩(ほ)
行(こう)し気をめくらし食を消(しよう)すへし
雨天(うてん)の節(せつ)は別(べつし)て雨湿(うしつ)の気にあたらさ
る様に慎(つつし)むべし蒼朮(そうじゆつ)の類(るい)をたきて不(ふ)
正(しやう)の邪気(しやき)をさくへきなり兎角湯治(とかくとうじ)の
内は表気(ひやうき)ひらけて邪気(じやき)にあたりよき
ゆへなり朝夕(てうせき)の食事(しよくじ)はすこし遅速(ちそく)あり
とも時をさだめず唯入湯(たゝにうとう)のためによき
様に空腹(くうふく)にならぬ様満腹(やうまんふく)にならぬ様に
食すべし唐(たう)の陳蔵器(ちんそうき)か語にも入湯後(にうとうご)
虚憊(きよひ)すへし痛にしたがつて薬(くすり)をあたへ