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【右】
けれとも之れを地(ち)におろせば適宜(よきほど)の養(やしなひ)を得(ゑ)て小苗(わせ)と
なり逐次(したい)に発生(はつせい)するに至る故に過年(せんねん)横濱(よこはま)に在留(ざいりう)せし
欧米(をうべい)人或は東京に在留(ざいりう)せる外国(ぐわいこく)人其/他(た)我邦(わがくに)の人民(じんみん)も
【病名左線】虎列刺(コレラ)及【病名左線】窒扶斯(チブス)病は飲水(のみみづ)より誘(ひざな)ひ發(はつす)るものにして他
の患害(やまひ)は毫(すこし)も之に関係(かゝは)らさるものとせり偖(さて)【病名左線】虎列刺(コレラ)及
【病名左線】窒扶斯(チブス)病の飲水に関係(かゝは)ることは今/姑(しばら)く之を措(お)き先(まつ)水の
種類(しゆるい)及其/善悪(よしあし)を逐次(しだい)に説明(ときあか)すべし
第一章
水の種類
水は【左線】酸素(サンソ)と云へる気体(もの)と【左線】水素(スイソ)と云へる気体(もの)と抱合(くみあい)て
【左】
液(しる)の體(かたち)となれる者なれ共其/二(ふたつ)の気体(もの)は只水を造成(つく)る
主(など)にして多少(たせう)他の物(もの)を含(ふく)み自(おのづか)ら純粋(じゆんすい)なる者は稀(まれ)なり
世に天水(あまみづ)は純粋(じゆんすい)なる者と稱(ものな)れと顕微鏡(けんびきやう、ムシメガネ)又は藥(くすり)にて之
を試(ため)せば其内に種々(いろ〳〵)の混合物(まざりもの)を見る況(まし)て天より降(くだ)り
て土地(とち)に滲洑(しみこみ)其水の流(なが)れて河(かは)となり或は湧(わい)て種々(いろ〳〵)
他の物の質(しつ)を含(ふく)むこと多からん故に水の種類(しゆるい)異(こと)なり従(しがふ)
て其/性質(せいしつ)且/味(あじは)ひ等も差(たがへ)り夫に付飲水となる者あり又
ならざる者あり且又/良(よき)水の内に良(よき)水あり悪(あしき)水の内に
又悪(あしき)水あり皆(みな)悉(こと〴〵)く含有物(ふくむもの)の性質(せいしつ)と分量(ぶんりやう)とに因(よ)つて別(わか)