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コレクション: コレクション3

飲水の心得 : 伝染病の予防 - 翻刻

飲水の心得 : 伝染病の予防 - ページ 9

ページ: 9

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【右】 敗(され)たる者が其/内(うち)へ交通(まじ)り第一圖の如く常用(ふだん)の水/若(も)し 厠(かわや)より下降(した)なるときは糞便等(こへとう)の不潔物(ふけつぶつ)漸次(しだい)に竄入(しみこ)み 殊更(ことさら)厠壺(こへつぼ)の充盈(たま)る時(とき)に於いて最(もつと)も甚(はなはだ)し斯(かく)の如(ごと)き水を 日常(ふだん)飲(の)めるが故/彼病(かのやまひ)に罹(かゝ)りし者の多かりしなん 抑(おも〳〵)惡水(あくすい)を飲めば流行病(はやりやまひ)んい大に関係(かゝはる)ことは我/説(と)くのみな らず醫書(いしよ)中にも説明(ときあか)せり既(すで)に歐洲(おうしう)に於て衛生(ゑいせい)のことに 名(な)を得(ゑ)たる【左二重線】理伯馬來私送兒(リーベルマイステル)氏が云(い)はれしは【病名左線】腸窒扶斯(チヨウチブス) の原因(もと)は溝(みぞ)、坑厠(かはや)等の為めに汚穢(よごれ)或は腐敗(くされ)たる水を 飲しよりして其/病毒(やまひのどく)を人の體内(たいない)に運搬(はこひ) 以て非常(つねなら)ぬ 慘毒(どく)を流布(うつ)せしむるなりと又/英国(ゑいこく)の【左二重線】麻保尼(マホニー)氏と云へ 【左】 る衛星家(ゑいせいか)は【病名左線】有機物(いうきぶつ)《割書:生|物》の混有(まざり)たる水は能(よ)く【病名左線】傅染病(でんせんびよう)及び諸(おほ) 多(く)の疾患(やまひ)を醸(かも)す可(へ)きことを説明(とけ)り又/独逸(どいつ)の萬有學(ばんゆうがく)者の 【左二重線】百典挌穵兒(ベツテンコーウエル)氏は【病名左線】虎列刺病の發萌(きざし)流行(はやり)の理(り)を説明(とか)れ又 【左二重線】路兒(ルール)氏は【病名左線】虎列刺(コレラ)病のみならず【病名左線】窒扶斯(チブス)病にも其等(それら)の水 より起(おこ)るとありよつて日常(つね〳〵)の所用(つかひ)水/不潔(ふけつ)なる時(とき)は忽(たちま) ち疾病(やまひ)の原因(もと)となる假令(たとひ)平素(つね)に其/患害(うれひ)なくとも一回(ひとたび) 之れを一地方(あなた)に運搬(はこび)て茲(こゝ)に[其病の芽(め)を留(とゞむ)るときは千(おほ) 萬人(くのひと)をして此/疾患(やまひ)に罹(かゝ)らしむるに至(いた)る例之(たとへ)ば茲(こゝ)に芽(め) を出る(いだ)さんとする麥(むぎ)の小粒(こつぶ)あり之れを机(つくへ)の上(うへ)におく(お)くと きは数百年(すひやくねん)を経(へ)るとも決(けつ)して花(はな)を開(ひら)き實(み)を結(むす)ふことな