翻刻
【右】
【左線】酸(サン)を発生(はつせい)す
[第五]上/術(じゆつ)を施(ほどこ)せし液(しる)を乾餾(かんりう、かわか)し残査物(のこりもの)を葡萄酒(ぶだうしゆ)にて沸(わ)
かし之を濾過(ろくわ、こし)して乾餾(かわか)し其/残査(のこり)を些少(すこし)の水にて溶(と)き
【左線】硝酸(セウサン)を試す其試法は些少の【左線】番木鼈(バンボクメツ)の元質(もと)を稠厚(こき)【左線】硫酸(リウサン)
に溶(と)き之に【左線】硝酸(セウサン)を試(ため)す液(しる)の小量(せうりやう)を漑(そゝ)き若し【左線】硝酸(セウサン)存在(そんざい)
すれば其/液(えき、しる)中/直(たゞち)に著名(ちよめい)なる紅色(こうしよく)を顕(あらは)し后/紅様(こうやう)の黄色(わうしよく)
に移(うつ)る
又法二合の水を取り【左線】炭酸曹達(タンサンサウダ)を加へて【左線】亞爾加里(アルカリ)性(せい)
となし蒸発(じやうはつ)して僅少(すこし)の容積(かさ)と為(な)さしむ此/蒸発(じやうはつ)する
の旨趣(ししゆ、むね)は一は以て水中/所含(しよなん、ふくむところ)の【左線】安母尼亞(アンモニア)を飛散(ひさん)せし
【左】
め一は以て其水をして濃厚(なうかう、こく)ならしむるなり而して
【左線】硝酸(セウサン)を試(こゝろ)みるには之に藍丁幾(らんちんき、あいのときたるもの)少許(すこし)を加へて微藍色(うすあいあい)
となし尋(つゝい)て数/滴(てき)の濃(のう、こき)【左線】りゅう
を加ふ若し其/硝酸(セウサン)を有(いう)せ
る者は其/藍色(あいしよく)忽(たちま)ち變(へん)して黄色(きいろ)となる可し而して其
【左線】硝酸(セウサン)の極(きわめ)て少量(せうりやう)なる時は少(すこし)く之を煖(あたゝ)め又其水中に
二三片の【左線】硫酸(リウサン)【左線】[アニリン]を加へ若【左線】硝酸(セウサン)の存(そん)する時は
忽(たちま)ち變(へん)じて藍色(あいいろ)を呈(てい)す可し」【左線】亞硝酸(アセウサン)を験(ため)するには先(まつ)
之に酸(さん)を注(そゝ)ぎ少く煖(あたゝ)め而して重【左線】灰金酸加里(コロールサンカリ)或は【左線】灰(コロ)
金酸加里( ムサンカリ)を加ふれば則ち其【左線】灰金酸加里(コロールサンカリ)を還元(くわんげん)せし
めて藍青色(らんせいしよく)を現(あらは)す可し