東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

四季漬物塩嘉言 - 翻刻

四季漬物塩嘉言 - ページ 12

ページ: 12

翻刻

【右丁】 ならば糠(ぬか)を減(げん)じて塩(しほ)の方二升/余(あまり)も増(ま)し五七年ならば 四升/斗(ばか)りも増(ま)すなり一ヶ年にあてれば塩(しほ)七八合ほど余分(よぶん)に すべし大根も並(なみ)より五六日ばかり乾(かわ)き過(すぎ)たるやうに ほして漬(つけ)るなり是(これ)とても水の十分にあがりたるとき 一端(いつたん)圧(おし)をゆるめて大根に塩水(しほみづ)を吸(すわ)して又/元(もと)のごとくに 押(おし)をかけるなり沢山(たくさん)に漬(つけ)る時(とき)は桶(おけ)を三ッ位(ぐらゐ)積重(つみかさね)るも よし    因(ちなみ)にいふ多年(たねん)たくわふ桶(おけ)には塩(しほ)の分量(ぶんりやう)年月(ねんげつ)を    一々(いち〳〵)樽(たる)に書付(かきつけ)置(おく)べきなり年月(としつき)すぐれば見 【左丁】    わけがたきものなり    沢庵(たくあん)百一漬(ひやくいちづけ) 秋(あき)茄子(なすび)を塩圧(しほおし)にして蓄置(たくわへおき)春(はる)はやく口をあける 沢庵漬(たくあんづけ)の大根の間(あいだ)に右の塩押(しほおし)茄子(なすび)を挟(はさ)みつける なり《割書:塩押茄子のつけ|やう末に出せり》一桶(ひとおけ)に常(つね)より塩五合も減(げん)じて よし茄子の塩/出(いづ)る故(ゆへ)なり大根の風味(ふうみ)も至(いたつ)て加減(かげん) よく茄子(なすび)にも大根の甘(あま)み移(うつ)りて味(あじわ)ひよし春(はる)の香(こう)の 物になすびはことさら珍(めづら)しく客(きやく)遣(づか)ひにも成(なる)べき なり是(これ)を百一漬(ひやくいちづけ)といふ