東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

四季漬物塩嘉言 - 翻刻

四季漬物塩嘉言 - ページ 25

ページ: 25

翻刻

【右丁】 こぼれて台(うてな)ばかりになる物(もの)なればすこし前(まへ)かたに取(とる) べし扨(さて)しその穂(ほ)をはさみて後(のち)塩水(しほみづ)を拵(こしら)へとくと洗(あら)ふ べしちいさき実(み)の中(うち)に至(いたつ)てこまかき虫(むし)ありて心(こゝろ)わるき 物なり塩水(しほみづ)にて洗(あら)へば彼虫(かのむし)去(さり)て清(きよ)し其上(そのうへ)にてたゞの 水(みづ)にて洗(あら)ひよく水(みづ)をきりてより漬込(つけこむ)べし《割書:ちりめんしそは|匂(にほ)ひよけれ共》 《割書:実べた〳〵としてかたちよろしからず|青(あを)しその実はそのまゝなれども匂ひなし》    梅花漬(ばいくわづけ) 梅干(うめぼし)の実(たね)をさり肉(にく)ばかりすきとりすきとりて擂鉢(すりばち)にてとくと 擂(すり)て平(ひら)たき器(うつわ)にのべ梅花(ばいくわ)の台(うてな)をみじかく切(きり)て梅肉(ばいにく)に 【左丁】 指(さし)ならべ蓋(ふた)をして目張(めはり)してたくわふべしいつまでも 薫(かほり)うせる事なし    桜漬(さくらづけ) さくら中開(ちうかい)の枝(ゑだ)を切(きり)花(はな)ばかりつみて塩(しほ)三升に水(みづ)三升を 入れて煎(せん)じ一夜(いちや)さまして花とひた〳〵に漬(つけ)て軽(かる)く押(おし)を かける近来(ちかごろ)は所々より出(いづ)れど隅田川(すみだがわ)の桜(さくら)を名物(めいぶつ)とす    菊漬(きくづけ) 黄菊(きぎく)の花ばかり摘取(つみとり)て是(これ)も煮(に)ざまし塩(しほ)にて漬(つけ) 押(おし)てたくわふ塩出(しほだし)して菊味(きくみ)にするに生(なま)の菊(きく)にかわる