翻刻
【右丁】
山(やま)うどを二三日/蔭干(かげぼし)にしてぐな〳〵するやふにして
三年/味噌(みそ)につける百日(ひやくにち)ばかりにて風味(ふうみ)よし
冬瓜(とうぐわ)味噌漬(みそづけ)
冬瓜(とうぐわ)を皮(かわ)ともにたち中実(なかみ)を深(ふか)くすきとりて一塩(ひとしほ)して
なるく押(おし)をかけて一夜(いちや)水(みづ)をとり布巾(ふきん)にて水気(みづけ)を
拭(ぬぐ)ひ皮(かわ)をむきて直に味噌(みそ)に漬(つけ)るなり味噌に水/溜(たま)り
たらば又みそをとりかへて外(ほか)のみそに漬るかくすること
二三/度(ど)におよべば水も出なくなるを度(ど)とするなりさすれば
いつまでたくわへおくとも味(あぢわひ)かわる事なしみ水の出る中(うち)ゆだん
【左丁】
すべからず又/金冬瓜(きんとうぐわ)といふ一種(いつしゆ)もかくして漬(つけ)おけども
度々(たび〳〵)手(て)がけざれば久(ひさ)しくは蓄(たくわへ)がたし
花丸瓜(はなまるうり)粕漬(かすづけ)
花まる瓜(うり)は生(なま)にて直(すぐ)に粕(かす)に漬(つけ)るなりすべて生(なま)のまゝ粕(かす)に
漬(つけ)る物(もの)には二重底(ひぢうぞこ)に桶(おけ)を拵(こしら)へ下(した)に糠(ぬか)をいれ水をおとす
やうにせぬときは粕(かす)のかわるものなり糸瓜(いとうり)なども右の通
にして粕(かす)につけるなり
西瓜(すいくわ)粕漬(かすづけ)
西瓜(すいくわ)の花落(はなおち)若(わか)きうちに取(とり)て丸(まる)のまゝ粕につけるなり