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【右丁】
さまならはそれにすきたる事あるましいさや
さらはこのへつたう【別当】にゆふさりぬすませんとそ
ちきりけるせうなこんとめのとは一心になりぬ
しゝう心におもふやうさしもうつくしき御すか
たをそうにみせん事こそ心うけれあはれこの
ことひめきみに申さはやいかにわひさせ給はん
すらんと御心のうちもいたはしくてやすらひ
たるほとに日もくれけれはせうなこんおやこは
ひめきみをぬすませにへつたうのもとへゆきけ
りしゝうは御ときにのこりけるかつく〳〵とお
もひつゝけ申さはやとおもひてはゝとあねと
【左丁】
はひめきみをへつたうにぬすませんとてゆき
つるなりいかゝせんとそ申けるそのときひめき
みはみれはゆめかうつゝかなにとかせんそうと
はなにそやおそろしやちゝはゝにわかれ参らせ
しよりくわほうなき物とはおもひきなから
へてなにかはせんわれをくしておよそこのみくづ
ともなりなんともたへこかれ給へはしゝう申やう
すてにいりあひのかねもなり日もくれはとち
きりしなりかくてはいかゝせさせ給ふへきさ
らは出させ給へいつくにもしのはせ参らせんと
申てわか身もひめきみもうすきぬはかりひき