琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

琉球入貢紀略 - 翻刻

琉球入貢紀略 - ページ 33

ページ: 33

翻刻

┌────────────────────────────┘ └尚成王(しやうせいわう)──────────尚顥王(しやうこうわう)──────────┐ ┌────────────────────────────┘ └尚育王(しやういくわう)──────────尚泰王(しやうたいわう)───────   右(みぎ)中山(ちうざん)世系(せいけい)の略(りやく)なり、これは琉球(りうきう)尚貞王(しやうていわう)の時、   尚弘徳(しやうこうとく)と云(いふ)ものに命(めい)じて、撰(せん)するところの、中山   世譜(せいふ)に据(よ)りて記(しる)すところなり、   鎮西八郎為朝(ちんぜいはちらうためとも) 鎮西八郎為朝(ちんぜいはちらうためとも)、伊豆(いづ)の大島(おほしま)に流(なが)されしが、永(えい)万 元年(ぐわんねん) 三月(さんぐわつ)、白鷺(しろさぎ)の沖(おき)の方(かた)へ飛(とび)行(ゆ)くを見(み)て、定(さだ)めて島ぞ あるらんとて、舟(ふね)に乗(の)りて馳(は)せ行(ゆ)くに、ある島(しま)に 着(つき)てめぐり給ふに、田もなし畠(はた)もなし、汝(なんぢ)等(ら)何(なに) を食事(しよくじ)とすると問(と)へば、魚(うを)鳥とこたふ、その鳥(とり)は鵯(ひよどり) ほどなり、為朝これを見(み)給ひて、大鏑(おほかぶら)の矢(や)にて、木(き) にあるを射(い)落(おと)し、空(そら)を翔(かけ)るを射殺(いころ)しなどし給へば、 島(しま)のものども舌(した)をふるひておぢ恐(おそ)る、汝(なんぢ)等(ら)も我(われ)に 従(したが)はずは、かくの如(ごと)く射殺(いころ)さんと宣(のたま)へば、みな平伏(ひれふし) て従(したが)ひけり、島(しま)の名(な)を問(とひ)たまへば、鬼(おに)が島(しま)と申す、《割書:保|元》 《割書:物|語》この為朝(ためとも)の渡(わた)りし鬼が島といふは、即(すなはち)今(いま)の琉(りう) 球国(きうこく)のことなり、かくて国人(くにたみ)その武勇(ぶゆう)におそれ服(ふく)す、