翻刻
軽(かる)く上(あが)ると重(おも)く上るとを試(ため)して諸事(しょじ)の吉凶を卜(うらな)ふとあり是
をお伺(うか〲ひ)といふ○熊野|権現(ごんげん)《割書:大巳貴命|少彦名命》を祀(まつ)る此両神ハ温泉(おんせん)を
加護(かご)し惣(そう)じて病疾人(びょうしつにん)に利益(りえき)を授(さづ)け給ふなり
古器(こき)什宝(じうほう)
○山門の牓(がく) 小廬山(しょうろざん) |明僧(みんそう)の心越(しんえつ)禅師(ぜんじ)此地を見て廬山(ろざん)に
能(よく)似(に)たりとて自(みづ)から名(な)づけて三字を書(か)く○佛殿(ぶつでん)の額(がく)
大宋勅賜東天福地山修善萬安禅寺 《割書:大和郡山|矦の筆》○庫(く)
裏(り)の二|像(ぞう)《割書:大黒天|弘法大師》○大覚禅師(だいかくぜんじ)の像(ぞう)風三郎の像(ぞう)《割書:運慶|の作》
○禅堂(ぜんどう)の二像《割書:大日如来不動|明王大師の作》○象(ぞう)の香爐(かうろ)《割書:大師|傳来》○水瓶(すいへい)
《割書:隆蘭|渓》○繍佛(ぬいもの)三|鋪(ふく)|釈迦(しゃか)|文殊(もんじゅ)|普賢(ふげん)《割書:寧一山|傳来》○大師|爪刻(そこく)
地蔵(ぢぞう)の影(えい)○胡字(ぼんじ)の印板(いんはん)○頼家公の仮面(めん)○公暁(くぎょう)法(ほつ)
師(し)血書(けつしよ)の阿弥陀経○頼家公の陳鐘(ぢんかね)○範頼(のりより)君の鞍(くら)鐙
附録(フロク)
○範頼(ノリヨリ)ハ義朝(ヨシトモ)ノ御子東三河守遠州|蒲生(カモウ)ノ御厨(ミクリヤ)ニ
生ルユヘニ蒲冠者(カバノクワンジャ)ト云|寿永(ジュエイ)三年|義仲(ヨシナカ)ヲ追討(ツイトウ)シテヨリ
平家|悉(コト〲)ク滅亡(メツボウ)シ源(ゲン)家|武運(ブウン)ヲ開(ヒラ)キタルハ此君ノ大功(タイコウ)也(ナリ)
頼朝(ヨリトモ)讒(ザン)ヲ信(シン)ジテ是ヲ討(ウタ)タシム
○弘法大師ハ元(モト)空海(クウカイ)ト号(ゴウ)シ延(エン)暦廿三年|入唐(ニウトウ)シテ
真言(シンゴン)ノ法(ホウ)ヲ求(モト)メ大同(ダイドウ)元年|帰朝(キテウ)シテ所々ニ霊異(レイイ)ヲ顕(アラハ)シ