翻刻
【右丁】
【朱】イに此一条全くなし末の文すこし上の条につゝきて見へたり
一人をとらんとてもようゐすへきなりく
らつほにつよくゐてまへをとるへしと
りいそきすへからす
一らんする馬にてまうくれはむすふ事い
てくれはかならすほとくへしまへにて
あしくほとけはせうなるへし心よく
ほとかれぬ馬ならはおくりはりてほと
くへきなりたゝし経方はほとかさり
けりそれをときのゝりしりと も(ん[朱])兼弘
【左丁】
をはしめとしていはれすとそ申ける
一馬口うちあかりせんをはおうへしたゝしそ
れもていにしたかふへきなりくひをな
やしなけてあからはよきせうふなり又
口をうつもさけていてさまにうたをおう
ましく飛をなやしてうたはよきせう
ふなるへし
一三地のうちのせうふといふ事ありむかし
ありけり保延二年九月三日仁和寺殿競馬