翻刻
【右丁】
●のんどの内江はれもの出来の時吹切薬
赤とんぼふ羽迄も赤キが吉黒燒ニしてさゆ
にて吞べし妙薬なり 植村平衛門殿母隠居傳
●醫者の上手有所の事
加古良元といふて文化年中の比牛込神楽坂ニ居
其後者神田 轉宅いたし候事此比
四十才余の医者なり 植村平衛門殿弟藤次郎殿
傳之
●洗ひ粉ニ妙薬 石原侍半次傳之
朝皃の種ヲ粉ニして遣ふべし最上也
●そこまめニ薬
【左丁】
桑の木ヲ三ツ目きりのごとくニ拵是を以押べし
尤永く押シ候得者膿血不残出候事
●犬ニ喰付れたるニ妙薬ゆずの花なり
早速薬種屋ニ而とこ柚を求メ常のごとく
せんじ出し吞てよし又此せんじたる湯ニて
度々洗ふべし毒氣去ル事妙なり
●田虫の薬
極上々の樟脳をそくいニ而能おし少シ水ヲ入
とき付るへし
又至てかゆミ有之時ハ鉄ヲ押付居る
此つめたきニ而一たんのしのきニ成なり