翻刻
【右丁】
●中暑靏乱速治の仕法 文化十三子年七月三日
西丸御目付中川惣左衛門殿ゟ
請之
先中暑ニて吐氣有之氣分悪敷節早速手ぬぐいヲ
折たゝみ𤍽【=熱】湯にひたしなましぼりにして心下鳩尾を
三四度むし候得ば速に快成也又隺乱には手拭二筋
同様にいたし替々𤍽湯にひたし数度むし候得ば快シ
又腹痛水泻も留る尤寒氣あたり其外諸病に
用ひて吉 但最初暑邪請候時心火ひへてふさぎ
食物停滞むし候て腐候ゆへ吐氣付候其時服薬用イ
候得者吐泻有之より事により痢病其外種々の
病に變ず然るを其場に不至内に暑邪停滞
の食物消和いたし速に治する事不思議の良法なり
都而暑氣の頃朝夕とも常に数度用れば暑邪不請也
附山野原人家なき処にて隺乱して氣絶いたし
【左丁】
行たをれたる者薬用ゆべきに湯水なき時早速
はだかにして小便ヲ仕かけ候得者速に蘇生也
右の法用て功を得しにより人々に傳へけるに其功甚多シ
斯用ひ安くして其徳廣太成故に諸人に傳へその
疾愚を救ん事を求む依て令施板もの也
●踊に行場所
毎年六月夜宮八日當日九日品川宿の
天王祭礼藝者ヲのぞみ申候 七月廿六夜も
右同所え行也
浅井肥後守次男浅井壽楽隠宅住所
●十二里有之あつぎと申所え立寄此所繁昌の
宿にて踊はやる夫ゟ相州え出立湯治場え行なり