翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

唐物語 - 翻刻

唐物語 - ページ 9

ページ: 9

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下ル船筋度々難風 ̄ニ逢諷戻り或は汐懸り 四月廿二日伊豆国外ト浦を諷出し沖合 ̄ニ おゐて 戊亥風 ̄ニ吹変し逆浪(ケキロウ)度々櫓(ヤクラ)洗ひ助命危く 一同精魂限り働くと云とも凌難く乗組 鬢髪(ヒンハツ) を切払ひ神仏を祈り風 ̄ニ任せ吹流るゝ事凡 四日四夜時 ̄ニ雪降り出し荒涼(スサマシキ)吹雪(フヽキ)する也否 たちまち梶打折れ四双浪に船は宙(チウ)に揉(モミ) 上ヶ■り落し汐けふりに洑沉(フクシン)し存亡爰 ̄ニ 止ルけれは船中申合 檣(ホハシラ)伐捨綱碇を引カセ 数日漂流す然るに船中貯水呑切らし困窮 最早逸るに道なくひたすら神仏 ̄ニ祈誓し 忙然として月に漂ふ海月の如く手を空敷流れ