翻刻
あるあさのこと
なりしがかの
かめとくらげの
ふたりの
わかいものは
あぶらそう
じをして
ゐたりしが乙ひめがきゃくの
うらしまはかめが
まはしかたにてさるはくらげが
まはしかたゆへたがいに【互いに】じふん【自分】
〳〵のきやくをひいきに
して大きな
ものいひ
をはじ
める
○かめが
あくたい
あぶらの
ことくに
口がすへる
〽これあん
まりたい
へい【大平】をいやんな
きよねんまで
はかしのでみ
せのせうゆ
だるの上に
ちいさくなつて
ゐてないしよの
ひきでつゝかけのわかいものも
すさまじひあんまり口がすべるが
さいご今の命も
しらしぼりあぶらぢごく
まつさかさま
いはせておけばつけあがると
二かいはおさきまつくらがり
丸あんどう かど付て
あぶらを
とつてぎよとう【漁灯】
にするがはやくこの【かすれを別の資料で補う】
ばをたちきへろさ【かすれここまで】
○くらげが大へいほうきの【クラゲが大平、箒の】
ごとく口からはきだす【如く口から吐き出す】
〽それとをからんものは
とういなんばんまいばん
まいあさほうきせんもの
そうじあひわがなを
よもやしゆろ
ほうき【棕櫚箒】まぢかくよつてみごほうき【稈心箒】の
かみくづやろうのちりほこりごうを
はたきにはたかれてもわがみ
しらずのくさぼうき【草箒】きぐらいばかり
たかほうき【竹箒】でもにきりこぶしの
子ほうきを一つくらつててなみ
をみろそのときこうくわい
なむさんぼうくわうじん
ほうき【荒神箒】のみそかばき
かみくずかごへなくなれ
〳〵
【太平:太平楽(たいへいらく)。勝手気ままなことを言うこと】
【台の物の亀】
〽かう 二人 りきんで
たつたところはしつ
かいやろうの
仁王と
きている
【くらげ】
〽たち よらば 大木の
かげ わかい ものには
まか れろだ