翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

竜宮苦界玉手箱 : 3巻 - 翻刻

竜宮苦界玉手箱 : 3巻 - ページ 5

ページ: 5

翻刻

うら島は川ばたの ざしきへでゝ 川かぜにふかれ ければ道〳〵の あつさをとり かへし水へんの じゆうさは【??】 いゑのうちから つりさほを おろしてつりも されるこれは めづらしい 何よりのちそう なりとよねん なくたのしみ かけしがしほ ときがわるひ【このあたりからかすれを別資料で補う】 かしてだぼ はぜ一匹かゝらず のちには 大きにたい くつがきて つりさほを もちながら【ここまで】 とろ〳〵と まどろみし ゆめの中に 中の丁の おくりものゝ かめこつぜん とあらはれ かのうら しまを かうらへ のせて りうぐうへ つれゆく 〽うら島  ゆめ心に  だいの  ものゝ  かめに【台の物の亀に】  つれて  行かれ  ては  とゞ  二かくも【兎に角の洒落か】  いたま  ずは  なるまひ  とさき  くゞりを  する【先くぐり=人の言動の先を推量して早合点する】 〽うら島がむかひならは只のかめでもよさそうな  所をだいのものゝかめとひねつたはしんてな  しゆこうであろうとうらしませうち〳〵と  うなつきかのかめにつれだちなみまをかきわけいそきゆく 〽これは楚国(そこく)のみかどのつかひでも  なくそこつのむしんのふみつかひでは   なをなしさとしのこうより    かめのこうだはやくいつしよに     きのじや〳〵【来なさいの「き」の字】 【水へんのじゆうさ:不詳】 【台の物:台の上におめでたいものをかたどって作った飾り物で、おそらく料理か菓子になっているのではないかと思う。正月や婚礼などに今でもそういったものを作る地方があると聞いたことがある。】 【とゞ二かく:文脈的に兎に角の洒落なので、「トドに角」とか書きたいんだろうけれど、それでは「トドにつの」と読まれてしまうから二角としたか。二は漢数字。】