翻刻
【右丁】
なくもすみよしの大明神より当家の
せんそ大しよくはんにたまはらせ給ひたる
ごてうほう【重宝】なりされはわかきみたにもた
やすく御らんすることなき神器なるを
われこときのいやしきものの御ゆるされ
もなくてなをさりにあつかひけかした
てまつるその御とかめにかくそんし給へる
にこそあらめたゝいまにも大なこんとのか
へらせ給ひなはいかなるうきめにあふへ
きかなしさよせんするところ【所詮=結局】かへらせ給は
【左丁】
ぬさきにしかい【自害】をせんとおもひそのきそく
あらはれるれはわか君御らんしてありふ
ひん【不憫】のありさまやさのみなゝけきそしぬ
るまてのことはあらすちゝの御らんしていか
らせたまひなんみつからかみるとてあや
まちてわりたるよしを申てとかをはうくへき
そこゝろやすくおもへとおほせけりそやさ
しけれ仲太は御ちやうをうけたまはりて
さても〳〵ありかたしやさしき御こゝろさしか
なそれかしかあやまちを主君にをはせた