キリシタン関連史料を翻刻

コレクション: コレクション1

吉利支丹退治物語. 中 - 翻刻

吉利支丹退治物語. 中 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

【右丁】 へたり。こゝに伯翁居士(はくおうこじ)と申て。出家まさり の人ありときく。これをむかいにつかはし。もん どう。せさせみんとて。ひきやくをきやうへ。 さしのほせらる。そも〳〵このはくおうこじ と申道人は。上京(かみきやう)のかたはらに。かすかなるあんじ つをむすび。身にはあさのころも。かみぎぬ ふゆは。かみのふすまに。ときのさいには。やき しをばかり。ものさびたるていなり。ちうや けんだいにむかいて。ないでんげてんに。めをまじろ きもせす。わかきときより。ふつほうに。かたむ 【左丁】 いて。なんとにおいて。唯識論(ゆいしきろん)の。こうせつをきく。 三井寺にては。俱舎論(くしやろん)。なかんづく。せけんぼんを きゝて。三千世界は。たなこゝろの内(うち)にあり。延暦寺(ゑんりやくじ) に。とうざんしては。玄義文句(げんきもんく)。止観(しくはん)。首楞厳(しうれやうぐん) 戒経(かいきやう)いげ。十二年。ぢうさんしてこれをたもち。 むらさきのに。のぞんては。碧巌(へきがん)をきく【ゝヵ】。妙心寺に したい。宗鏡録(しうきやうろく)。恵能(ゑのう)壇(だん)経。五さんにおいて。東波(とうば)。山谷(さんこく)。 文撰(もんぜん)とう。又 三輪流(みわりう)の神道(しんとう)ををこない。浄土 もんに入ては。選択集(せんちやくしう)。二蔵義(にざうぎ)いげ。まんほう一によ なるところを。ざぜん。くふうして。かうのけむ