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【右頁】
【人物が水中の虚像を観察の図】
人(ひと)をして茶碗(ちやわん)の
内(うち)に水(みづ)を少(すこ)し入(いれ)
しめなば少(すこし)く銭
の端(はし)を見(み)るべし
漸(だん)〻(〴〵)水(みづ)を入(いれ)るに
随(したが)ひ銭(ぜに)も漸(だん)〻(〴〵)見(み)
えて水(みづ)茶碗(ちやわん)に満(みつ)る時(とき)は銭(ぜに)全(まつた)く見(み)ゆべし是(これ)
は光(ひかり)の水(みづ)に入(いり)て斜(なゝめ)に折(を)れ銭(ぜに)のかたちを引(ひき)
【左頁】
あらはすゆへなり
光(ひかり)は硝子(びいどろ)や水(みづ)に入(いり)て曲(まが)るのみならず水氣(すゐき)
中にも又 折(をれ)るものなり此(この)世界(せかい)の周囲(めぐり)にも
髙(たか)さ四五十 里(り)の間(あひだ)空氣(くうき)ありて包(つゝ)む物(もの)故(ゆへ)日(にち)
輪(りん)の光(ひかり)は天(てん)より来(きた)り此氣 中(ちう)に入てより折
て斜(なゝめ)に来るもの故 吾人(われ〳〵)の見(み)る日月(じつげつ)星辰(せいしん)も
又 本来(ほんらい)の定位(ちやうゐ)にあらざる也 空中(くうちう)に水氣(すゐき)多(おほ)
き時(とき)は日月を始(はじ)め万物(ばんぶつ)の像(かたち)こゝに寫(うつ)り空中