翻刻
【右頁】
に舩(ふね)の走(はし)ることあり 或(あるひ)は日月(じつげつ)同時(どうじ)に二三
体(たい)出(いづ)る叓(こと)あり日暈(ひがさ)月暈(つきがさ)虹(にじ)の類(るゐ)も皆(みな)是等(これら)の
故(ゆへ)なり猶(なほ)委(くはし)くは二編に出(いだ)すべし
大 洋(やう)の水(みづ)は味(あぢは)ひしほからくして苦(にが)く其(その)中(なか)
に光(ひか)る物(もの)あり暗夜(やみよ)に海水(うみみつ)をかきまはせば
點(ぴか)〻(〳〵)光(ひかり)を発(はつ)して蛍(ほたる)の如(ごと)しまた風(かぜ)の起(おこ)りて
波(なみ)を飛(とば)すれば浪花(なみのはな)恰(あたか)も火花(ひばな)の如(ごと)し是(これ)水中(すゐちう)
に光物(ひかるもの)あるゆへなり之(これ)を汐(しほ)の光(ひかり)といふ
【左頁】
墓所(はかしよ)刑所(けいしよ)其(その)外(ほか)濕(しめり)たる薮林(やぶはやし)などより雨夜(あまよ)な
【陰火の図】
ど青(あを)き火(ひ)の
出(いで)て空中(くうちう)に
浮(うか)ぶことあり
之(これ)を陰火(いんくわ)或(あるひ)
は人魂(ひとだま)などゝ
いふて人(ひと)〻(〳〵)
大ひに驚(おどろ)く