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【右頁】
ば熱(ねつ)を受(うけ)たる空氣(くうき)は頻(しきり)に上へ昇(のぼ)り跡(あと)は空
氣のなき処(ところ)となるゆへ其(その)周圍(まわり)の冷(つめた)き厚(あつ)き
空氣(くうき)は其 空隙(すきま)を填(うつ)めんと頻に動(うご)きて其(その)所(ところ)
を換(か)ふる是(これ)則(すなは)ち風(かぜ)なり例(たと)へば浅(あさ)き葐(ぼん)【蓋ヵ】に水(みづ)
を入(いれ)おき其水の一部(いちぶ)を茶碗(ちやわん)にて汲取(くみと)れば
跡(あと)の水は其 汲(くみ)とりたる跡を填(うづ)めんと流(なが)れ
來(きた)る空氣は人(ひと)の目(め)に見(み)えざれども風の吹(ふく)
もこれと同(おな)じ理合(りあい)にて風呂(ふろ)の鉄砲(てつはう)の火(ひ)の
【左頁】
さかんなるも鉄砲筒(てつばうつゝ)の中 空氣(くうき)は
温氣(うんき)を受(う)けてしきりに上へ
のほり筒の中は空氣の
なきところとなる【盆の水をすくう小児の図】
ゆへ其(その)間隙(すきま)うづ
めんと下より空氣の
おし入(い)り其はいる㔟(いきほ)ひ
にて火(ひ)のおこすゆへなり風(かぜ)なき