東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 1

究理知慧の勧 : 訓蒙画入 巻之2 - 翻刻

究理知慧の勧 : 訓蒙画入 巻之2 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

【右頁】 時(とき)も火事塲(くわじば)に風(かぜ)の強(つよ)き則(すなは)ち火事塲にあ る空氣(くうき)は熱(ねつ)を得(え)て立昇(たちのぼ)るゆへ其(その)周囲(めぐり)の空 氣は其立昇りたる跡(あと)へ押來(おしきた)る故(ゆへ)なり 右は只(たゞ)目前(もくぜん)の證拠(しようこ)のみなれども世界(せかい)に風(かぜ) の吹(ふ)くも此(この)理(り)にて一所(いつしよ)の空氣 日輪(にちりん)の熱(ねつ)を 受(うけ)て立昇れば地所(ぢしよ)の冷(つめ)【「た」の欠落ヵ】き空氣は其 塲(ば)を填(うづ) めんと流(なが)れ来つて其塲を換(か)ふ斯様(かやう)に空氣 の流動(りうどう)するを風といふ 【左頁】 風(かぜ)は吹(ふ)く方角(はうがく)にも極(きま)りなく強弱(きやうじやく)にも限(かぎ)り なけれども季候(きこう)と其(その)土地柄(とちがら)とによつて大(たい) 抵(てい)は定(さだま)りたる風のあるものなりゆへに此(この) 風のもやうを三に區別(くべつ)す 日輪(にちりん)の直下(ちよくか)に赤道(せきだう)といふ処(ところ)あり此(この)辺(へん)は春(はる) 夏(なつ)秋(あき)冬(ふゆ)四季(しき)とも他所(たしよ)より暑(あつ)さ厳(きび)しきゆへ 此辺の空氣(くうき)は絶(た)へず温氣(うんき)を受(う)けて立昇(たちのほ)り 他所の冷(つめた)き空氣は矢(や)の向(むき)に年中(ねんぢう)赤道の方(かた)