翻刻
【右頁】
のなり今(いま)物(もの)を重(おも)しといひ輕(かろ)しといふも皆
世界(せかい)の引力(いんりやく)の強く働(はたら)くと弱(よわ)く働くとに由(よ)
るなり此(この)引力の理合(りあひ)は二編にて解(とく)べし扨(さて)
物の重き力(ちから)は其体の中心(ちうしん)の一所(ひとつところ)に有物(あるもの)故(ゆへ)
其 一所(ひととこ)を抏(さゝゆ(ママ))ゆれば全体(ぜんたい)其所に止(とゞま)るもの也
之(これ)を重力(ちようりよく)の中心といふ何(なに)ものにても此(この)中(ちう)
心(しん)を抏(さゝ)ゆれば止(とゝま)るなれども其中心 少(すこ)し曲(まが)
れば其 体(たい)必(かなら)ず倒(たふる)るもの也故に基礎(どだい)の廣(ひろ)き
【左頁】
物(もの)は倒(たふ)れ難(がた)し其(その)倒(たふ)ると倒(たふ)れざるの理(り)は前(まへ)
にいふ重力(ちようりよく)の中心(ちうしん)より下(した)へ線(すち)を引(ひ)き其線
【三本の棒の重心を示す圖】
其 基礎(どだい)の内(うち)に在(ある)
時(とき)は其 体(たい)決(けつ)して
倒るゝことなし例(たとへ)
ば上(うへ)の図(づ)にて
[一圖]は重力の線
其 体(たい)の基礎の内