翻刻
【右頁】
き球(たま)を附(つ)け中(なか)に水銀(みづかね)をすこし入(い)れ置(お)き其(その)
水銀(みづかね)の昇(のぼり)降(くだ)りを見(み)て寒暖(かんだん)の加減(かげん)を知(し)るも
のなり扨(さて)暖氣(だんき)ませば水銀(みづかね)は脹(ふく)れて其容(そのかさ)を
増(ま)し管(くだ)の内(うち)に昇(のぼ)り温氣(うんき)減(げん)ずれば水銀(みづかね)収縮(ちゞみ)
て下(した)に降(くだ)る其(その)傍(かたはら)の板(いた)に記号(しるし)を附(つ)けて寒暖(かんだん)
の度(ど)を定(きざ)む其(その)仕方(しかた)は先(まづ)小球(こだま)のところに水(みづ)
銀(かね)を入(い)れ之(これ)を沸湯(にへゆ)に挿(さし)こみ中(なか)の水銀(みづかね)の昇(のほ)
り詰(つめ)たるところに記標(しるし)を附(つ)け□□管(くだ)の上(うへ)
【左頁】
の穴(あな)を封閉(ふさ)ぎ又(また)之(これ)を氷(こほり)の粉(こ)に塩(しほ)を交(まぜ)たる
ものゝ内(うち)にさし込(こ)めば管(くだ)の中(なか)の水銀(みづかね)は容(かさ)を
【寒暖計の図】
減(げん)して十 分(ぶん)に降(くだ)るその降(くだ)りつめたる処(ところ)に
記標(しるし)を附(つ)けて之(これ)を零度(れいど)となす此(この)氷(こほり)と塩(しほ)と
交(まぜ)たるものは世界中(せかいちう)にて極(ごく)つめたきもの