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【左頁】
地球(ちきう)の中心(まんなか)に引力(ひくちから)ありて自分(じぶん)のかたへ引(ひき)
寄(よせ)るゆへなり此(この)引(ひ)く力(ちから)を引力(いんりよく)といふこの
引(ひ)く力(ちから)は只(たゞ)ちかき物(もの)のみならず遠(とほ)き日月(じつげつ)
星辰(さいしん)もみな互(たがひ)に相(あひ)引合(ひきあ)ふものにて月(つき)は地(ち)
球(きう)をひき地球(ちきう)は月(つき)を引(ひ)き又 日輪(にちりん)は地球(ちきう)や
月(つき)を引(ひ)くしかれども其(その)強(つよ)弱(よわ)は物(もの)の大小と
遠(とほ)近(ちか)とによつて相違(さうゐ)ありまたものを重(おも)し
といひかろしといふも皆(みな)地球(ちきう)の引力(いんりよく)に由(よつ)
【右頁】
て然るなり其(その)證拠には硝子(びいどろ)の筒(つゝ)に金(きん)の玉(たま)
と鳥(とり)の羽根(はね)と入れおき中(なか)の空氣(くうき)を抜出(ぬきだ)し
て地球(ちきう)の引(ひ)くちからを
断(たち)ば金(きん)の玉(たま)も鳥(とり)
【ガラスの真空管の図】
の羽根(はね)も一所(いつしよ)に落(おつ)
るものなりまた地(ち)を離(はな)るゝ
こと漸(たん)〻(〳〵)遠(とほ)ければひくちからも漸(たん)〻(〳〵)薄(うす)く
なるものなり今(いま)水靣(すいめん)にて千斤(せんきん)のものも高(たか)