翻刻
ゆでたまごとかけて
御居間のみすととく
心はなかにきみがある
【卵の黄身・御簾の奥にいる高貴な君】
しくじつた人とかけて
つかまつたかめのこととく
心はくびをちゞめる
下女のしゆつせととく 【かけて の間違いヵ】
てんぐととく
心ははなかたかひ
火のないこたつとかけて
とりのけむじんととく
心はあたりてがすくない
【とりのけむじん : 取除無尽・江戸時代にはやった無尽講。くじに当たって金をもらった人は退会するが、賭博に近いものだったらしい】
やましとかけて
法印ととく
心は ほらをふく
【山師がほら話をする・法印(山伏)がほら貝を吹く】
みちならぬかねとかけて
大かぜにころもととく
心は身につかぬ
【道ならぬ金 : まっとうでない手段で手に入れた金ヵ】
はりこのつりがねとかけて
山ぶきの実(み)ととく
心はならない
【音が鳴らない・実が生らない】
しりおしのあるそしようととく 【かけて の間違いヵ】
おてらのぢゆうしよくととく
小しようが尻おしをする
【尻押しのある訴訟 : 後ろ盾のある訴訟ヵ】