翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

化物世帯氣質 - 翻刻

化物世帯氣質 - ページ 5

ページ: 5

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さるほとに見こし入道雪女は今金時を たづねて立出けるがみちすがらふぜいか ないとてしばゐでする道行の おもいれにて道具立の柳ばし ものすごき なりもの いりて 此二景め のまく  あく 〽ばけ ものゝ ため にや 今の 金時を たづ ぬる むねの こは ければ 世を しのふ 身の あとや さき人目を つゝむほう【注①】 【注① 「人目を包む」とは人目をはばかって隠れること】 【ほうかぶりにつなげるためにわざと「包む」と洒落ています。】 【左ページへ】 かぶりかくせど 白きゆき女なれぬ あゆみを入道が いたはる身さへ雪 ゆゑにあたゝめたらば きえようとこゝろつかひに あし引の山の手さしてゆく そらの月もくもりてよひ やみにいまみのしよさ【所作】で ゆくむかふへちからかみ【注②】 りゝしく六尺はかりの ぼうをかたげしぶ うちは【団扇】にごふん【胡粉】 をもつて金の 字(じ)を白〳〵とかき たるをもち ごんぜんかご【御膳籠、方形の竹かご】にも おなじく金の字 をしるしたるは ばけものゝくびを入るゝ よういにやといかめしく 大きやうなるこゑにて きんとき〳〵とよび きたれば入道ふうふ きもをつぶしくさ むらにわけいりていき をころしてゐたりしはをかしかりける次第なり 【左ページ下 箱】 金時 さとう いり 【左ページ下 足元】 きんときや〳〵 【注② 力紙、歌舞伎用語で、これを付けていると力持ちを示す】