翻刻
【九丁裏】
扨二品のもとめたれど
毛の七筋にはこまり
いかゞしてかもとめんと
くふうせしがふつと思ひ付
役者のかみゆひをたのみ
娘がたのかつらのけをもらふ
さてゑかたき物は酉の年の豆蔵か【豆蔵なら大道芸人か】
しよちせし品玉なり是も酉のとし
から思ひ付て雪の下のつる七と云豆蔵【鎌倉雪ノ下の大道芸人】
へてすじをもつていひこみ酉の日の酉の
刻に代物と引かへ
品玉かづ四十九かいもとめける
【セリフ】
【右下から】
申【もうし、】おめへさんに御むしん
がござりやすこんどの
おかつらのけをす
こし
いただ
き
まし
たい
【中ほど】
それはとこぞの
むすめにでも
たのまれたか
又
■下【雪ノ下?】
しめ
やる
な
【十丁表】
あんけらこんけらの両僧やう〳〵
薬にもちゆる四品をあつめくろ
やきにせいほうする【黒焼きに製法する】
此黒やき
は大ぶん
くさい
ではないかはなもちがならぬ【鼻もちがならぬ】
これ〳〵そういわつしやるな
なんぼ
くさくつてもそのかはり
には金二千両しめこみ
山だ日を
かぞへてまつべし〳〵
うまくまいつたら
三両一分【?】
に
まわし
かけやう
なんと〳〵
【しめこみ山:しめしめとせしめる=しめこむ+山。語尾に山をつける言葉遊びが通人の間で流行った】