翻刻!草双紙の世界

コレクション: NDL鳥居清長

止而道致虚録 3巻 - 翻刻

止而道致虚録 3巻 - ページ 5

ページ: 5

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【三丁裏】 徳わかや万左衛門がりんかに住吉や松兵衛とて 是も諸家のおかねしおくり をかぎやう【稼業/家業】にして徳若やにおとらぬ 町人なり一子きしまつ【岸松】た?う年廿才 にて此頃かくれなき びなんのうへに 大のいき男にて女を うれしからせることにめう【妙】 をゑてあたり きんじよのごけ むすめはもちろん 大いそけはい坂【大磯化粧坂】の けいせいにいたるまで 此きし松にうちこまぬ 女もなく 源氏なり平【源氏・業平】なとも此 岸松にはせいもうづうゐの 手合とみへしふかせ 物【吹かせ者=嘘つき】にてまことにしんのいろ 男とは岸松がことなりけるゆへ いつとなくまんしんきざし めつたにうぬぼれより身もち ほうらつ【放埒】になりゆき【、】よるひるなしの 大いそかよひに金銀を ついやしそのうへこゝの ごけのはらが ふくれあそこの むすめがかけこんたのとまい日〳〵のつけとゞけ にかない中が【家内中が】かゝつて【(後始末に)かかって】それらにあいさつするあと からはかけ込又ははらんだしりがきてのちは【左頁上に続く】 【四丁表】 かぎやう【稼業/家業】はわきにしてちうや【昼夜】このとりさはぎ にひまのない仕合なれはせけんも すます【済まず】りやうしんもあきれはてしに しんるいをまねきかんとうせんと【勘当せんと】 ひやうぎをする これは御もつともしごくわかいとは いひながらきのどくせんばん しかし うら山 しい たつ しや な ことだ おとこのこ のうまれ付 のよいは大 きなきず としよつた このはゝおや になげき をかけます にくいながらも みなさまとふぞ よい御りやうけんは ござります まいか 【画面左父親の台詞】 およそはらませしこと 五十人かけこみ八十人 こゝん【古今】にまれなる ふらちものてござる 【画面右下 茶運びの坊主台詞】 いかにもあふせのとをり 一寸のびれはひろ【尋:一尋は約1.8mで一寸の六十倍】のびる でござるましてとうじ ほうりきあらたかな こんけらぼうの いのり これが上 ふんべつ きまり〳〵 【右下】 御母上の あふせ御尤 しごく もとより きし松どの はつめいのうまれ つきなれば なか〳〵いけん などてまいるまい しかし せつしや めが一工夫は ゑのしまへん のめい そう あん けらぼうか こんけらぼうか の内を おたのみ なされ ほう りき を もつて【左頁下に続く】 いのりあらば 御きやうせき【行跡】も なをりそう な ものと そん ずる此義は いかゞ おぼし めす