東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 5 江戸名所図会

江戸名所図会 20巻 巻之18 - 翻刻

江戸名所図会 20巻 巻之18 - ページ 59

ページ: 59

翻刻

【挿し絵】 梅屋敷(むめやしき) 白雲   の  竜を はゝ   む  や 梅の   花   嵐雪 如月(きさらき)の花盛(はなさかり) には容色(ようしよく) 残(のこん)の雪(ゆき)を 欺(あさむ)き余香(よかう)は 芬々(ふん〳〵)として四方(よも)に 馥(かんはし)また花(はな)の 後(のち)実(み)をむすふ を採(とり)収(おさめ)て日に 乾(かはか)し塩漬(しほつけ) として常(つね)にこれ を賈(あきな)ふ味(あちは)ひ 殊(こと)に甘美(かんひ) なれはこゝに 遊賞(いうしやう)する人 かならす    估(かふ)て  家(いへ)土産(つと)   とす

現代語訳

【挿絵】 梅屋敷(うめやしき) 白雲の 竜を はらむや 梅の花 嵐雪 如月(二月)の花盛りには、その美しさは残雪をも欺くほどで、余香は芬々として四方に香しく漂う。また花の後に実を結ぶものを採り収めて日に乾かし、塩漬けとして常にこれを商売している。味は特に甘美であるので、ここに遊覧する人は必ず買って家への土産とする。

英語訳

[Illustration] Plum Estate (Ume-yashiki) White clouds Pregnant with A dragon— Plum blossoms By Ransetsu During the peak blooming season in Kisaragi (February), the beauty deceives even the remaining snow, and the lingering fragrance spreads fragrantly in all directions. After the flowers, they gather the fruit that forms, dry it in the sun, and constantly sell it as salt-pickled preserves. The taste is especially sweet and delicious, so visitors to this place invariably buy some as souvenirs to take home.