翻刻
失をせしめんとの姦計既に牛馬の斃れしに
ても知る懼るべきの甚しき依之懇意の方に
ハ勿論都て其外の諸君子にも告參らせて決
て右蘭人持渡し粉薬ニて搗候白米を用給ふ
事を奉諫ためニなんありける
右の通御座候於官も定て停止可被仰出候へ共
差當專搗立候ニ付餅志んこ団子すはま道明寺
白玉の類ニハ問々有之間敷ものにも無之候
間甚懸念なる事ニハ候へ共酢なとも容易に
用かたし此段申上置候猶委曲の儀ハ得と遂
鑿穿可申上候
高木五郎兵衛
嘉永五子八月十日嵐江戸添田殿ゟ申來
候
追々秋冷ニ罷成候処益御安泰被成御座奉恐
悦候小家一同無事御降心可被成扨十日の狂
風四ツ半ゟ正九ツ時迄御屋敷中ニて御庭の
樹拾七本折ル金田御門脇大杉壹本根反り臺
稻荷ニて大銀杏壹人折ル石鳥居碎ケル御玄