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きゆく程に” きさきの宮おほしめす” 我はこれ小国のも
のと有なから大国のきさきにそなわりたる” そのこう
めいを日本に” のこしてこそとおほしめし” 御ちゝの大
しよくわん” こうふくし【興福寺】のこんたう【金堂】” おなしきしやか【釋迦】のれ
いさう【霊像】を” 御こんりうある人たに” かのみたう【御堂】のせにう【施入】
に” ふつく【仏具】ほうく【法具】をおくつて” まつたいのしるしとも” な
さやはやとおほしめしそろへ給ふたからにはまつ”
《割書:つめ》くはけんけい【華原磬 注①】しひんせき【泗浜石 注②】” くわんけんけい【注③】と申は” うち
ならしてのそのゝちに” こゑさらになりやます
とゝめんと思ふ時には” 九てうのけさおゝふなり” し
ひんせきはすゝり” かのすゝりのとくゆふは” 水なくして
すみをすつて心のまゝにつかふなり” ほんほん【梵本 注④】の
【注① 中国陝西省の原産の石で作った磬。】
【注② 中国の泗水という河の岸から出るという石。磬や硯をつくるのに用いるという。】
【注③ かげんけい(華原磬)の変化した語】
【注④ ぼんぽん=梵字で書かれた書物。】