翻刻
ほけきやう【法華経】はたらよう【多羅葉】にてあなんそんしや【阿難尊者】のあそは
したるしちしやうるり【瑠璃】の水かめ” しやくせんたん【赤栴檀】のけい
たい【磬台】” へいるり【注①】の花たて” せんたん【栴檀】のけうそく【脇息】” にく
たんしゆ【?】のしゆす【数珠】一れん” くわふこのとらのかは” こんし
きのしゝのかは” くはそ【注②】のかは三まひ” かゝるたからのそのな
かに” しやくせんたんのみそき【注③】にて” 五寸のしやかをつ
くりたて” にくしき【肉色】の御しやりを御しん【身】につくりこ
めなからほう八寸のすいしやうのたう【水晶の塔】のなかにおさめ
て” むけほうしゆとなつけて” 是を一のてうほう【重宝】にし
おくり文をへつしにかきいしのはこにおさめて”
おくらせ給ひけるとかや” 此玉はすなはち” こうふく
寺のほんそんしやか仏のみけんに” ゑりはめ給ふへき
【注① べいるり(吠瑠璃)=七宝の一つ。青い石の宝石。】
【注② 火鼠(かそ)=その皮で火浣布(かかんぷ)という不燃性の布を織るとされ、中国南部の深山にすむと考えられた鼠。ひねずみ。】
【注③ みそぎ(御衣木)=神仏の像をつくる材料となる木。】