翻刻
ている” しゆらとも是を見て” 一ひき二ひきのみならす”
三百ひきのむまともか” いつれもなみをはしるこ
とはふしきなりときもをけし” か程にいさむしゆ
らともゝにけまなこ【注①】にそなつたりける” 大しやうのう
しあしゆら” すゝみ出ていひけるはなふこゝさうそか
ねてより” 申せし事のちかはぬなふ” めたれかほ【注②】のす
くやかし【注③】” おもてかほくせ【注④】めにすみたていらんあらそ
ひあらかふき【儀】にはに【似】ましき事にて候そや” てを
くたかてはいかにとして” かうみやうふかくか見えはこそ”
一かつせんせんとて” 出たつたりしありさまは” おくこうしん
ゐのよろひをき” むみやうけんこのかふとのをゝ
しめ
とうしやうむさんのほこつゐて” しんゐくちのはた
【注① 逃げ眼=逃げようとする目つき。】
【注② 目垂れ顔=卑怯な振る舞いををする時の顔つき。】
【注③ したたかである。】
【注④ 顔癖=人の表情にあらわれる癖。】ゝ