翻刻
さゝせ” もゝてにやつかんのけんそくともをあひしたかへ”
しきりに時をつくれは” へきてんやふれはしやう【波上】に
をちかいていをうこかしなみ【波】をあけ” こくう【虚空】さなから
とうようして月のひかりもうつもれて一ゑに【ひとへに】ちやう
夜となつたりけり” 此程をと【音】にうけたまはる” 万こうん
そうにけんさん【見参】をせんといふまゝに” 万こを中にと
りこめたり” 万こかつはものとも” こゝをせんとゝきつ
たりけり” ら五あしゆら【注】三百人からこんらあしゆら
五百人” てをくたいてそきつたりける” 万こはめいよ
のむまのり” うみの上にてのるたつな” さうかひふと
りうはいふ” のりうかへたるむまのあし” ゆんて【弓手(左手)】の物を
つくとき” わうきやうのたつなきつとひきめて【馬手(右手)】のも
【注 羅睺阿修羅(らごうあしゅら)=日月を覆って蝕(しょく)を起こすといわれる悪魔の名。】