翻刻
とよまれしも今こそ思ひしられたれ” かくてしうあ
ひ【執愛】れんほ【恋慕】のわりなきちきりと見えつるか” 三日も
すきさるにかきけすやうにうせぬ” 玉はと人に
見せけれはとりてうせぬと申” 《割書:いろ| 》たゝはうせん【呆然】と” あ
きれはて” こくうにてをこそたゝたくすれ《割書:ことは| 》あらくち
おしや” りうくうのみやこよりたはかりけるをし
らすして” とかう申におよはすとて” のこるたからを
さきとして” いそきみやこにのほり” さま〳〵のたから
物を” とりいたし大しよくわんにまいらせあくる” 大
しよくわんは御らんして” おくり文のその中に” だい一
のたから物” すいしやうの玉の見えぬは” いかにとたつ
ねよひ給ふ” つゝむへきにて候はす” ありのまゝに