翻刻
り思えはむねんなるに” せめて我をくそくし” そのう
らのありさまを我にみせよとおほせけれは” うけ
給ると申して” もとりの舟にのせ申” ふさゝきのお
きへおしいたしてこゝなりと申す” たゝはう〳〵【茫々】と
したるなみの上を御らんしてむなしくもとり
給ふ”《割書:いろ| 》みちすからおほしめすさもあれむねんなる
物かな” 三国一のてうほう【重宝】をわかてう【我朝】のたからと
なさすして”いたつらにりうくうのたからとな
しけんくちおしさよ” 《割書:ことは| 》よく〳〵物をあんするに” り
うくうかいは六たう【道】にをひてもちくしやうた
う【畜生道】のうち” にんけんのちゑにははるかおとるへき
物を” さあらん時は何としてたはかられけんふし