翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - 翻刻

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - ページ 120

ページ: 120

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【右丁】  もて地震ありし事を知るしかれとも白石か折焼【焚の誤りカ】柴の記に載  たりし元禄の地震よりはよはくそあるへしといひなからふたゝひ  寐たりしか揺却【ゆりかえ】しのありし時地震〳〵といふて起しけれは自身  〳〵と聞ちかへ何用かは知らねと代にては済【濟】まぬかといふて又臥た  り《割書:廉士にして常に畸行ある人也|然れ共此談些しく又飾あるへし》【「廉士」=いさぎよい人。「畸行」=変な行い】 〇下谷茅町坊正清水佐平次家潰母と姉を失ふ此辺一円【圓】に崩れて焼たり 〇本所林町坊正大高六右衛門家潰れたり則其身も潰家より逃出又  母子をも助け出せり此時近辺火になりて危かりしか火災はのかれ  ぬ其家潰れたれと二階より下の柱は折れ二階は屋根あるまゝに  地上に落てさなから始より作りし平家に似たりよつて此二階を   【左丁】  仮の寓居とす世間此類もありとそ                     高部久右衛門殿話 〇深川 椀蔵(ワグラ)に住し呉服師槙田某二日の夜同僚《割書:御用達|仲間也》の寄  合にとて出て家にあらさりしか地震の時驚て僕をして先  へ走らしけるかはや家潰たり家族皆家の下に籠りて出る事  ならす僕一人していかんともする事ならす隣家なる医師某  か弟子を頼み又其家の婢(ハシタメ)使先より帰り来りけるまゝ三人し  て倒たる家の梁桁の類をかゝげて主人の妻子其余【餘】を助ん  としける其下に手代某の声ありて幼き息子は己が抱きまらせ【「まゐらせ」の転】た  り早く巨材を除きて助候へと呼はりけれは心得つと答へて力に任