翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - 翻刻

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - ページ 121

ページ: 121

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【右丁】  して押上んとする頃火盛に燃募り《割書:其家より|出し由也》其身に迫りしかは手を  離して川へ飛入て逃去しが其間に一家の男女并に親族の方より  逼るに来りし少女二人都合十四人同時に亡ひ失けるとそ無慙にも  猶余【餘】りあり   此余【餘】同轍の談甚多し彼は速に走りて後に家潰て其【行の少し右に小さく書き足した感じ】身助り是  は狼狽して逃出たるゆへ庇崩れ瓦壁土等落て頭上に当り即  死し或は逃後れて家に在り圧【壓】にうたれんとして物に遮ら  れ無難なるあり逃足速くして重き疵をかうむるあり皆毛髪  をいるゝの間にして死生存亡を異にす此節本所深川の辺巻【「巷」の誤りカ】  に怪我人多し 【左丁】                   鑓屋町津の国【國】や話 〇芝の日蔭町に轎(カゴ)を雇ふてこれにのり通りかゝりしもの狭き  小路の家倒るゝにあひて轎夫【きょうふ=かごかき】もともに死したりと《割書:此説未虚実|を知らす》                   益田弥兵衛殿話 〇桜田伏見町料理茶屋清水楼は去年家を修復し平家の方はあ  らたに建添【建て加える】たることありし由也然るに家覆り平家の新らしき  方更に潰れ此所に居たりし亭主一人即死す                   三河屋利助話 〇猿江東町に本両替町箱根屋の別荘あり庭に在し高一丈余【餘】  の小山地中へ凹み入たり