翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - 翻刻

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - ページ 122

ページ: 122

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【右丁】                      明田藤右衛門殿話 〇上杉侯の臣《割書:留守|居》栃【杤:栃の異体字】山某の婢出入せる表具師某通せり地  震の時彼婢表具屋に対【對】して助け呉れよと云此男勝手もと  の格子を破り女を助け先へ出しやりおのれも続【續】て逃出ん  とせし時家潰れて即死す                      水道橋外茶店老夫話 〇日本橋の畔に住る人地震の時小川町を通りかゝりしに籏  本某の家中長屋潰れたる中に女の声して助けくれよと  いふ止事を得すしてこゝにいたり壁を穿て手をとりて引出  さんとしたるに両足はさまりて出す色々としけれと愜(カナ)はす 【左丁】  其内火炎̪熾【さかん】に起り己か身に迫らんとすよつてなく〳〵其い  だける小児を受取主人と夫の姓名を問ひ聞て家に帰り火鎮  りて後小児をいたきて送りかへしけるとなん                      古沢【澤】故十郎殿話 〇八代洲河岸定火消屋敷火之見屋根計ふるひ落たり時火之  見番二人もまろび落て存命す一人は腰を打一人は怪我な  し太鼓も無事なり                      文鳳堂話 〇亜墨利加へ渡りし中浜【濱】万【萬】次郎【ジョン万次郎】は本所江川侯の屋敷内に住  たりしか家潰れけり自ら天井を突破りて夫婦とも無事なり