翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - 翻刻

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - ページ 31

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【右丁】  又町会【會】所に於テ市中の積金【積み貯えた金銭】を以て江戸中貧賎の町人へ御救米を  わかちたまら【ママ】る十一月十五日に始り十二月廿四日に終る《割書:男六十才ゟ十五才迄白米|五升ツヽ六十一才以上十四》  《割書:才以下のものと女へは三升ツヽなり江戸中|惣人数三十八万千弐百余人と云々》     焼くと見ておもひの門は出しかと       煙たえては住かたもなし  勢中  十二月廿日雪降りて尺に滿つ此日南品川の町々日割に当りて町会【會】  所ゟ御救を取【被?】下たり暁八時より人数を揃へて柳原向へ出黄昏に  及んて各人数に応【應】して白米を頒ち与へられしかは米苞を脊負  て秉燭【へいしょく=灯火を手に持つ】の頃家々へ帰りける其途中の話に云先には地震にてからき  め見つ再ひかゝる難儀にも遇ける事よといへり其辞昇平【世が平和なこと】の御恩沢【澤】を 【左丁】  弁【わきま】へさるに似たれと時にとりては左もありと見ゆげに暫時酒を以  衣とすともさめての後是途の苦しみいかはかりにやあらん  嚮【さき】に信州地震の時貧民は措(オ)き有徝【徳?】なるも俄に在【財?】を失ひ糠糧  に尽(ツキ)て路頭に飢死したる由なれは轂下【こっか=天子のおひざもと。みやこ】の輩は貧賎といへとも厚  き 御仁恵【いつくしみめぐむ。また、あわれみ】にあひてさせる【さほどの】窮迫なし寔【まこと】にこれ治化【ちか=民を治めて善に導くこと】の隆【ゆたか、さかん】なる  仰尊むへし江戸中の豪商所持地面地借店借の者或は近隣の乏  人へ米銭金銀等を施し与ふか者多し各官府へ召れて御褒美あり  又深川の辺には仮【假】屋を建てこゝに憩しめ日々扶食を与へて養育  せるものも多くありし也 〇近在にて殊に甚しかりしは亀有にて凡三万石の潰なる由田畑の