翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - 翻刻

地災撮要. 巻7-9(地震之部) - ページ 32

ページ: 32

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【右丁】  内小山の如き物一時に出来側に大なる浪の如きものを生じたり  人家各潰怪我人多しとそ 〇新宿中川屋敷屋といへる旅舎も潰れて旅各【旅客のことか】倶に死したり  とそ平井燈明時山門傾き鳥居倒る徳願寺損多しははた大  石燈篭倒る 〇逆井の辺にて土中裂け七石余【餘】の麦土中へ落入て出る事あらす 〇深川にて米蔵へ押入数の米苞を奪取し盗賊北町奉行所に九人  追々に召捕わる《割書:無宿にもあらて店持の|溢れものゝよしなり》 〇千住其余【餘】三昧【さんまい=死者を火葬したり、埋葬したりする場所】の寺院死骸山の如く荼毘の事届かす多分は断  りに及ひしかは止事を得すして家族しるへのものこれを焼く 【左丁】 〇死人を寺院へ措て逃るものあり寺院にても拠なかりし是を葬る  頑?て戒《割書:号|名》は亡者の来らぬ先に男女の戒号を拵へ置き来るに随ひて  順々に渡しける所もありし由なり 〇丸の内武家方には雑人【ぞうにん=社会的身分の低い者】の死骸 斃馬(ヘイバ)等等車に積出す事夥く夫  々寺院へ送しるゝ《割書:或諸侯には一夜に十二車の屍を送られし日もあり|けるとかや其余の家々も又右の類なり》 〇本所回向院より此度の横死人取置の事回向料布施物等を  受すして取扱ひ永世供養いたし度旨官府へ願出しにより市  中に其旨を徇【ふ】れらるよつて当寺へ療蔵する【「療蔵」という語は見当たらず。「いやし、くら(暮)する意か】もの幾百人といふ  事を知らす 〇去る子年より火の用心の為天水桶に四斗樽を  用ひ家々の前へいくらとなく並へ置しか今度の凶変に野辺送り