翻刻
【右丁】
願人釈迦【朱囲み】
【上段右から】
天と地へゆひさす 勇々館
仏持歩行和尚も 道草
衣あけさけそする
願人はあらめのやうな衣きて
持しお釈迦も鉋物細工
花垣真咲
はたか身へ
破れ衣をかけ
歩行
橋本町を
出山の釈迦
雪の下千羽楼鶴成
誕生の釈迦もて
ありく願人の
財布も銭に 文栄子
さくる横腹 雪麿
【下段右から】
天窓から甘茶に釈迦の誕生言
おのれは酒をあふる願人
伶月舎
天地にもたつた
ひとつのけさ衣 前路楼
かけてまはれる 麹住
願人の釈迦
天と地へゆひさす
釈迦は願人の
家根と畳と 無窓園
くふてん建立 敏住
【左丁】
【上段右から】
深草もならもやほそと
出る風も秋に似顔の 語真衆
絵うちわやうる 喜樽
秋風のたゝぬうちにと
直を少しおとしてひさく 梼の門
桐の柄うちわ
商人もおとろく秋の
くるま町風におとせる 松月亭
桐の柄団扇 繁成
かたけ来て
深草団扇
ひさくなり
うつら衣を
着たる商人
毛衣人髭面
【下段右から】
直段にも上り下りのあるならん 緑樹園
都の町をせる団扇売
二本棟にさして商ふ 天明老人
団扇売これもやしきの
内職細工
団扇売【朱囲み】