翻刻
【右丁】
手鞠娘【薄黄色囲み】
竹の秋少女かつける手鞠にも
鈴むしいれてかゝる桔梗
槙のや
つきくらにうき身
やつしてをとめ子の 花垣
鞠にしんくのかゝり 真咲
糸みゆ
少女子か
しら魚ほとな
ゆひをもて網に
かゝれる鞠や
つくらん 語同堂
春道
とりやりは暮に
すましてまり唄の
かしかりをする春の少女子
東風のや
かしかりをとりかへはやの
手まり唄男髷なす
おみなましりて
文語楼梅実
【右歌下段】
手まり唄うたふ娘もひいふうみ
よめも出てつく春の長閑さ
番多楼姫利
【左丁凧紐の下】
ひゝきぬるうなりにきもを
けし坊主小人嶋めく 花垣
鶴の大凧 真咲
【右歌下段】
たにさくをつけて?【梏カ】やる
鶴の凧鎌倉かし【河岸】に 和朝亭
あくるうなゐ等 国盛
大空の霞のきぬをつらぬくは 勇々館
晋の豫譲をしのふ釼凧 道草
【凧紐の上】
門前の
童も
経はよます
して
坊主いと目の
凧あくるらん
水々亭楳星
糸きれてうな
なからにとひて行 いせ松坂
凧の其絵も 神風や
猪の熊【注】の首 青則
【右歌左下】
春風に鶴の絵凧の糸きれて 歌道廼
小人嶋ほとさわくうなゐ等 晴記
【注 「猪熊入道」の略=江戸時代の小説、演劇、音曲などに登場する豪勇な人物】