東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

伊勢物語 - 翻刻

伊勢物語 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

【右丁】 かの友たち是を見て。いとあはれと思ひて。夜。の物迄おくりてよめる   年たにも十(とを)とてよつはへにけるをいくたび君をたのみきぬらん かくいひやりたりければ   これやこのあまのはごろもむべしこそ君がみけし【御衣】と奉りけれ よろこびにたえでまた   秋やくる露(つゆ)やまがふと思ふまであるはなみだのふるにそ有ける 十七【丸で囲む】年比(としころ)おとづれざりける人の桜(さくら)のさかりに見に来りけれはあるじ 《割書:古今》あたなりと名にこそたてれ桜花 年(とし)にまれなる人も待(まち)けり かへし   けふこずはあすは雪とぞふりなましきえすは有とも花とみましや 十八【丸で囲む】むかし。なま心ある女有けり。男ちかう有けり。女うたよむ人 なれは。心みんとて。菊(きく)の花のうつろへるを折(おり)て。男のもとへやる   くれなゐにほふはいづら白きくの枝(えた)もとをゝにふるかともみゆ おとこ。しらずよみによみける 【左丁 挿絵】