翻刻
【折紙上段】
御札令拝見候
公方様益御機嫌能
被成御座恐悦思召旨
尤存候然者先年
御拝借金何とそ上納之
御心懸候得共去冬
被仰聞候通故御指延之儀
御紙面之趣得其意存候
御同氏丹後殿私宅江
御出委細被仰聞致
承知候各江茂物語
【折紙下段】
申達候兎角年々軽も
上納被成候様御心懸
尤存候恐惶謹言
阿部豊後守
四月十九日 正武【花押】
内藤大和守様
御報
【返し書き】
尚々御無事
御座候之段珍重存候
我等儀も無為罷在候
上納金之事委細
御同氏丹後殿へ
申談候一段
公之儀首尾よく候間可御心
安候爰許相応之
御用候はゝ可被仰聞候
以上