翻刻
候共左迄咎候ものも無御座候故右体之義共心の侭に見
物仕候義に御座候
問
十文字に致候物を貴候義見及候哉 《割書:是切支丹の|法器なり》
答
是は家々の入口に掛人々首に掛申候名はキリスと申候但し十文
字にては無御座候末広かりに横木を三本入候ものに御座候
都て人の宅え参候節は参りかゝりに先仏壇を拝し其上にて主人え
挨拶仕候事に御座候罷帰り候節も主人え暇乞不仕候ても
仏壇え拝さえ仕候得は宜敷事に御座候仏の事をホウと
申候ホウとは上と申事にて即天の事と申候様に及承申候
問
硝子を吹候を見候哉
答
私ヘチユルホと申所え出候節旅中万端世話仕呉候キリロ
と申候者は硝子師にて御座候間彼の宅に罷在候内見物仕候
石を粉に仕山塩と小麦の粉の如き物その外に何やら二品程交物
仕候是は承り候へは教へ不申候板硝子を吹候には先徳利の如き物
に吹立山塩にて竪筋を引/室(むろ)に入候得は右之筋より二ツに破(われ)
壁へは竹の破候様に相成申候右を三方塗塞候竈の内へ並へ候
て焼候得は両方延候てたいらに相成申候
問
㶆(ちやん)の製法見及候哉
答