Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

BnF. Département des manuscrits. Japonais 632 (2) - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 632 (2) - ページ 22

ページ: 22

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身となりては百 倍(ばい)の辛苦(しんく)筆(ふで)にもつきず いつまでか斯(かく)内所(ないしよ)がゝりにて住果(すみはつ)べくも あらじと為(ため)になる客(きやく)にたのみごとして 心に思はぬ指切断髪(ゆびきりかみきり)空誓(そらせい)文の千 枚起請(まいきせう)【注①】 は烏(からす)につもらるゝも恥(はづか)しながら義理(ぎり)に せまりし不 心実(しんじつ)をまざ〳〵しく【本当らしく】いつはり あるひはかき又はのぼさしめて夜具(やぐ)は 誰(たれ)人敷初(しきぞめ)【注②】の蕎麦(そば)【注③】はぬしさん新 造出(ぞうだ) し【注④】は何某(なにがし)の君(きみ)と夫〳〵にくゝり付る 【注① 非常に多くの起請文。「起請文」とは、江戸時代、男女の愛情のかわらないことを誓った文書。】 【注② 江戸時代、吉原で、遊女がなじみの客から贈られた三つ蒲団、夜着などを、娼家の店頭に飾り披露した後、その夜具を敷いて初めて寝ること。また、その披露。】 【注③ 敷き初めの蕎麦=敷き初めのとき、妓楼内や茶屋などに配るそば。】 【注④ 「新造」=江戸中期以降の吉原では、姉女郎の後見つきで新しくつとめに出た禿上りの自分の部屋をもたない若い遊女をいう。    「新造出し」=新造として遊客に応対させる】